2008年06月26日

日本だけではない、高齢化社会の波。1

インフレ時になぜ金利を上げるかと言うと、高校生の頃の記憶を辿れば「市場にお金が流通しすぎて、投資や購買に費やされ物価が上がるのがインフレ」「金利を上げれば、預金者が増えたり、高金利では設備投資資金を企業が借りなくなる」「よって流通するマネーが減り、物価上昇は鎮静化する」って感じだっただろうか?

しかし、スタグフレーションという学説は教わったが、上記のような処方箋を教わった記憶が無い。

現状を物価上昇のインフレと捉え、金利上げの単純な政策を打てばどうなるか?

失われた90年代から今までにマンションや家を購入して貰い、景気浮上を狙うため超低金利で住宅ローンを受けた人は多い。
金利が5%や6%まで上昇すれば、月々の支払いが5万から10万円増えかねない。
毎回言うが、高度経済成長のときとは違って賃金は物価上昇分を補って増えることはない。

これは何かと言うと、日本版サブプライムショックだ。住宅と言うのは支払いが滞れば有無を言わさず没収されるリスクがある。構図はアメリカのそれと一緒。これは大変なことになる。

賃金もグローバル化している、単純な賃上げは期待できない。
安い安いと言われていた中国も賃金が高騰している。よって、ベトナムやカンボジアに企業はシフトを始めている。つまりコストの低い方に経済は流れていくのだ。

さて、グローバル化というところに辿り着いたので、世界的な金余りの一因を述べると。それは世界的高齢化の波によって引き起こされている可能性があります。
日本は年金がもらえるかどうか?などと騒いでいるが、それは我々世代のこと。
少ないかもしれないがしっかりと貰えている。
これは他の国に目を向けても同じだ。それらの年金資金の余剰分は世界中の様々なところで運用されている。当然、石油などの投機的資金にも回っている。

世界のおじいちゃんやおばあちゃんが必死で貯めたお金や年金も、世界的高齢化の中で合計すると莫大な資金です。それらの運用資金が物価を押し上げ、高齢者の生活に不安をもたらすというのは皮肉です。

では、「やっぱり金利上げが効果的じゃないか?!」と思うかもしれません。
その通り!ですが、グローバル化のキーワードを忘れてはいけません。

世界的な金余りなのです、日本だけが金利上げても世界の人々が郵便局に貯金しに来ますか?
世界的協調が必要です。が、サブプライムショックで日本のバブル崩壊と同じ目にあっているアメリカが金利を上げたら、事態はもっと深刻になります。日本がバブル崩壊から立ち直るためにゼロ金利にしたのは記憶に新しい。

「インフレの時は金利上げ」はセオリーですが、これだけグローバル化した経済の中では、「模範解答」とは言えなくなっているのです。

日本版サブプライムの危険があるわけですから、金利上げをするなら、住宅に関わる政策を検討しておかないと、ただでも落ち込んでいる不動産・建設業界から壊れていき、土地が下落し、失われた90年代に逆戻りの可能性すらあるのです。

昨日の新聞に「大企業の4割が無借金経営」と出ていた。金利上昇にも抵抗力があると。であるなら、是非とも抵抗力の低いベンチャーや国民生活に目を向けた施策を望みたいところだ。

n2ublog-00043 at 00:02 │Comments(0)TrackBack(0)clip!経済・産業・国際 

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